鋼タイプについて:バトレボシングル

鋼タイプについて

バトレボ環境では、龍(ドラゴン)と鋼の2つのタイプがとても重要です。龍タイプは、技の火力が高く、受け出しを出来るのが鋼タイプのみになります。受け出しを出来ない状況になるとポケモンの対戦では負けてしまうため、この受け出しはとても重要になります。今回の記事では、鋼タイプに焦点を当てて書きます。この記事の考察では、シングル63対戦の特徴が顕著に出ています。63対戦では、3匹のポケモンだけで戦うため、1匹ずつのポケモンが、どれだけ有利対面を持っているかが重要になります。それぞれのポケモンの役割も重要ですが、この、有利対面の数が重要になる63のゲーム性について書いた記事にもなります。

 

※シングル66などでは、偶発的な対面がシングル63より少なくなるため、この記事の内容の重要性が下がります。

 

この記事で想定すること

 

龍鋼vs龍鋼の対戦を想定します。お互いのプレイヤーが取りうる選択肢の安定度を考えていきます。

 

ガブリアス+メタグロスvsラティオス+ハッサム
@ガブリアスvs◎ラティオス対面
同時に交換した場合、
ガブリアス→メタグロス
ラティオス→ハッサム
メタグロスvsハッサムとなり、ハッサム有利です。
ガブリアス→攻撃(龍技)
ラティオス→ハッサム
ガブリアスvsハッサムとなり、ハッサム有利です。
ラティオスは、気合の襷ガブリアスと拘りスカーフガブリアスの確率が高いため、居座りは難しくなります。

 

Aガブリアスvs◎ハッサム対面
ハッサムのとんぼ返りから、ラティオスを繰り出して有利になります。

 

B◯メタグロスvs◯ラティオス
メタグロスの攻撃をハッサムで受け切れるため、ハッサム出しが有利です。追い討ち持ちのメタグロスの場合、メタグロスが有利になります。

 

Cメタグロスvs◎ハッサム
ハッサムが有利です。

 

@-Cの結果より、ガブリアス+メタグロスvsラティオス+ハッサムの組み合わせでは、ラティオス+ハッサムが有利となります。

 

鋼タイプミラーが重要となる場面の例として、先発スカーフガブリアスvs拘り眼鏡ラティオスの対面を想定します。前者の手持ちの裏は、メタグロス 後者の手持ちの裏はハッサムになります。

 

この場合、多くの択で後者が有利になります。

 

ガブリアスが龍技を選択した場合、ハッサムに受けられてしまいます。また、メタグロスに変えた場合、相手のハッサムと対面して2ターン目も不利対面です。これは後者に2点読みが成立しているといえます。ガブリアスが居座って龍技を打つ事を読む+メタグロスに交換することの2つに対して、どちらにも有利を取れる択となっています。

 

ガブリアス+ハッサム+ゲンガーvsバンギラス+ソーナンス+ガブリアス
ガブリアス@拘りスカーフ
ハッサム@オッカの実
ゲンガー@黒いヘドロ
vs
バンギラス@拘りスカーフ
ソーナンス@お盆の実
ガブリアス@気合の襷

 

前者と後者のどちらが有利かを考えます。

 

この場合、前者が圧倒的に有利です。前者は1ターン目にハッサムに交換することで、バンギラスの氷技と、ソーナンスへの交換の2点を同時に対処出来るため、2点読みの状況になっています。後者は、この2点読みを逆手に取って、ハッサムへの交換読みの炎技を打つことでしか勝ち筋を作ることが出来ません。

 

鋼タイプミラーの有利不利
バトレボ環境でよく使用される鋼タイプは、メタグロス、ドータクン、ハッサム、ヒードランの4匹です。このポケモンの有利不利を考えると、
ヒードラン>ハッサム>ドータクン>メタグロス
の順番に並びます。
ヒードランは、他の鋼タイプに対して完全に有利を取れます。

 

メタグロスは、他の鋼タイプに対して完全に不利を取ります。

 

このことから、龍鋼vs龍鋼の対決では、ヒードランを使用した方が有利対面を取れる確率が高く、メタグロスを使用すると不利対面を取る確率が高くなります。
・ハッサム入りで相手のヒードランを対策した構築の組み方の例
ハッサムは、ヒードランに不利なため、ハッサム入りもヒードランが苦手になりやすいです。このパーティは、ラティオス+ハッサムの構築で、相手のパーティにガブリアスとヒードランがいる前提とします。

 

ガブリアスを対策出来るポケモンがハッサムしかいない場合、ハッサムを出さないといけないので、ヒードランに不利を取ります。そこで、ハッサムを選出しなくてもガブリアスを対処出来るようにします。耐久振りのギャラドス、スイクン、シュカの実ライコウ、気合の襷ゲンガーなどを採用して、ガブリアスに厚くします。また、ヒードランを起点に出来るポケモンを入れることでも強くなります。例えば、龍の舞バンギラスを入れると、ヒードランを起点に出来るので有利になります。

 

・並びが鋼タイプに弱い場合
ユキノオー+トドゼルガの霰構築に、メタグロスを入れると、3匹とも鋼タイプに弱くなってしまいます。ここでメタグロスではなく、ヒードランを採用すると、鋼タイプが厳しいという点を改善出来ます。ヒードラン、ハッサムに対面で有利を取れる、ルカリオを入れることでも鋼タイプへ強く出来ます。

 

・メタグロスを利用した選出誘導
メタグロスを入れることで、鋼タイプに弱くなります。鋼タイプに弱いので、対戦相手は、鋼タイプを出しやすくなります。他にも、ガブリアスを入れて鋼タイプを呼びやすくしたり、鋼タイプに強いポケモンなどを入れないように構築を組みます。そこに命の珠ボーマンダを仕込みます。鋼タイプに弱い構築なため、ドータクン、ハッサム、ヒードランなどの被選出率が上がり、命の珠ボーマンダが動きやすくなります。鋼タイプに弱いことを逆手に取っています。これを選出誘導と呼びます。

 

・メタグロスを入れた役割集中(間接役割破壊)
メタグロスを入れます。相手のパーティのドータクンとハッサムを大爆発で潰して、ガブリアスで抜きを狙う構築です。メタグロスは鋼タイプに不利なため、鋼タイプを呼びます。

 

メタグロス
意地っ張り HA252D4
ラムの実
コメットパンチ、思念の頭突き、地震、大爆発

 

コメットパンチ×2+大爆発でのんきH252B252ドータクンを確定
思念の頭突き+大爆発でH252振りハッサム確定

 

メタグロス
意地っ張り AS252D4
命の珠
コメットパンチ、バレットパンチ、地震、大爆発
コメットパンチ+大爆発でのんきH252B252ドータクンを確定
大爆発でH252振りハッサムを確定

 

このメタグロスの大爆発で鋼タイプを落としてから、ガブリアスを通す動きを役割集中、間接役割破壊などと呼びます。

 

まとめ

 

・鋼タイプミラーは重要。

 

・龍鋼vs龍鋼のサイクル戦では、鋼タイプの有利不利が重要。

 

・龍を鋼以外で対策することで、鋼タイプの有利不利を解消する。

 

・鋼タイプに不利なことを生かして選出誘導。

 

・鋼タイプを役割集中(間接役割破壊)することで崩す。

 

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